面白いもんで、数字は力ですな。
PV数とか気にするなんて思わなかった。やっぱり伸びるとやりがいみたいなもんがあるし、伸びないとなんでかなぁとか詮索したくなる。摩訶不思議
とは言えこんな日陰で草むしりするみたいなブログを皆さんに見ていただきたいなどと烏滸がましい発想はない。
地味に静にやっていきます。
足の痛みもほとんど治って昼間少し太陽の力が増してくるのを感じると山に行きたくなる今日この頃。
私の生業は夜が主戦上でして、朝家に帰ってきます。もう10数年昼夜逆転の生活をしております。
良いところは皆さんと行動時間がカブらないところ。まぁ故に人と予定を合わせるのはしんどいけど。友達のいない人間にはちょうどいい。
よって山に走りに行く時は朝仕事が終わってそのまま行くか、休みの早朝家を出るかになる。ので、まだキツイ。寒いよ。
あっそうだ、タイヤのインプレ。
V7Ⅲの純正タイヤはピレリ スポーツデーモンだが、12000kmくらいだったかスリップサインが出てきたので交換となり、違うのも試そうと思って色々調べたが何せ前後揃うタイヤが少ない。
ブリジストン BT46
くらい。
あとは前はあるけど後ろがない、逆も。探した時はスポーツデーモンも品切れ。
BT46と迷ったがミシュランにした。
最初の1000kmくらいは非常に良いフィーリングだったんだけどその後徐々に重たく感じるようになった。というのも例えば走ってて左側に車が停車してて右側を通ってすぐ左に戻りたいとか、右折車の左側をパスするときなど急な倒し込みというか、あっ「ヒラヒラ感」が言いたかったんだ。そうヒラヒラ感が鈍い。
セパハンにしたのも要因だとは思うのだが、スポーツデーモンはセンターがかなり減った状態でも反応が鋭かったことを考えると特性なんだと思う。
そのかわり寿命は長いのではないかと思う。今5000km位だが減ってるように見えない。多分15000km位はいくのではないか。
スポーツデーモンは実は10000km過ぎたあたりでもう厳しいかなぁという雰囲気だった。
というか今思うと前タイヤが全然残ってたなぁ。普通前後同時に替えるよな、まぁ同じタイヤなら後ろだけという選択肢もあるけど前後違うタイヤってのも特性が発揮されないだろうしギクシャクしそう。
パイロットアクティブはどちらかと言うとやはりツーリング向きなんだろう。
我輩はちょっとキビキビした運転をしたいのでスポーツデーモンのほうが良いかもしれない。
BT46もやはるツーリングタイヤだろう。
次回はスポーツデーモンに戻すか。
無くなってたりして…汗
とこの辺まで書いてほったらかしてた。
今週は珍しく月曜日が休みになった。
しかも暖かい。
山か、とも思ったのだが朝仕事が終わった時点で少し疲れも感じていたので以前から行きたいと思っていた展覧会に行くことにした。
千葉美術館での企画展「田中一村展」。職場から1時間程度。
何年前か全く覚えていないがテレビで初めて見て好きになった。
今月末までの開催ということで必ず行こうと思っていた。良いタイミングだった。
10時に開館、私の仕事が終わるのが7時前。下道で1時間程度らしい。調べたところ人気があるらしくかなり混雑するとの前情報。駐車場の入庫に1時間かかることもあるとか、どんな駐車場?
まぁ念のため30分くらい前には着いていても良いだろう。と7時半には職場を出た。
いつも山に向かう時は背中から浴びる太陽も今回は真正面に向かって走ることになり、初めての目的地ということも相まってテンションも良い上がり方だ。
平日の千葉方面に向かう下道は結構混雑していた。商業用トラックが多くなかなか刺激的な道だ。
私は神奈川のシケた街の出身なのであまり千葉方面には所縁がない。小学生の頃幕張に一度、中学の時野田に一度、大学時代下総中山に一度。人生で計3回。
で今回は4度目。やはり景色が違う見慣れない風景だ。
Googlemapの言う通り1時間と少しで着いてしまった。まだ9時前。昨日の朝から何も食べていなかったので千葉駅前のマックに寄って軽く食べた。久しぶり過ぎてちょっと重かった。
9時20分には美術館駐車場の前で1番乗りを決めて会場を待った。
段々と気温が上がっていくのがわかる。
9時50分駐車場が開いた。係の人にバイク置き場はあるか訊ねるとあるとのことで安心した。地下駐車場に下っていくとなるほど、入庫に時間が掛かる訳がわかった。地下に広い駐車場があるのではなく立体駐車場になっていて、名前は分からないが車を回転させる円盤のアレがある。一台一台回して扉の中に入って更に地下のゲージに入れていくのだろう。そりゃ時間かかるわ。
私の後ろに1台だけ会場待ちしている車があったが入庫時点では私とその車だけだった。なんだ大して混んでないじゃないか。
地下から8階のチケット売り場兼企画展の入場口まで上がった。
エレベーターの中
こんな写真しかない。
というか当然ながら入場すれば写真は撮れない。
で、どうだったのか。
良かった。感動した。
やはり私はこの人の絵が好きだ。いや多分この田中一村という人が好きなんだと感じた。
幼い頃から絵の才能があり本人もきっと将来には明るい希望しか無かったはずだ。しかし彼はその生涯において日本画壇から認められることなくこの世を去った。
この展覧会の特筆すべき点は彼の10代から最晩年に至るまでの作品群を時系列に展示している点と、絵画だけではなく木彫りの彫刻、帯や皿への絵付、自ら撮影した写真、手紙、画材の領収書にいたるまでをカバーし田中一村(本名孝)の人物像を表現して見せている点だろう。
少し残念だったのは全体の照明が全く同じトーンでのっぺりとした暗さが作品の抑揚や感情を押さえ付けてしまっているように感じたところだ。出来れば作品ごとに照明は変えるか少なくとももう少し明るくすべきと思った。彼の(私が思うに)真骨頂たる色彩感覚を表現しきれていないのが残念だ。
まぁマイナス点は差し引いてもとにかく行って良かった。
彼の代表作「アダンの海辺」
これを実際目の当たりに出来たことも然ることながら、個人的には千葉に住んで極貧生活の傍ら当時の田舎の人々の暮らしぶりや、千葉寺周辺を描いたシリーズが特に気に入っている。そして改めて彼の描く動植物、昆虫の精密さ、正確さ、緻密さに心をつかまれた。
軍鶏だけを描いた4枚の作品は秀逸だった。
私は伊藤若冲の神々しさも大好きだが一村の軍鶏も負けず劣らず。
派手さはないが彼の誠実さが全て絵に現れていると作品を通して感じた。あんなにも上手に絵を描くのにお世辞にも上手いとは言えない手紙の文字やアダンの海辺に寄せた想いを拝見してやはり私はこの人物に心惹かれるのだと理解出来た。
一般論として、彼は生涯世間から認められず、陽の目を見ることなく、豊かな暮らしからは程遠い生活の中散っていった哀れな画家のようにみられるかもしれない。しかし今回わかった。いや、わかっちゃいないのは百も承知だが言わせてほしい。
彼は穏やかな幸福のうちにこの世を去っていったのだ。奄美に移り住み質素な暮らしの中に描き続け自らの進化を確かに感じながら楽園とも天国とも映ったであろう自然を描くことに至上の幸福を見出だしたのだと。
彼はゴッホとは真逆の真理を手にしたのではないかと思う。
熱く語ってはみたものの彼の内面は彼にしかわかるものではない。
ただ私は彼の絵をみて幸福を感じた。確かに感じたというおはなし。
夢と言っていい。一枚だけ、一枚だけ手元に持たせてほしい。あの千葉の風景を描いた作品を。お金の問題ではなく、縁があれば、資格があればのおはなしだ。
私は不誠実で不遜な人間だ。難しいだろう。
ただ作品はまた拝見出来る機会もあるだろう。次回お目にかかるのを楽しみにしている。
ブログの趣旨からはかけ離れてしまうがまぁ記録ってことで。
そうそう、入場前に数分待ち時間がありロビーで立っていると歳の頃70前後の小綺麗にした明らかにお金も時間も持ってます的なおじさんがやって来て、50前後であろう係の女性に話しかけた。
「君、建築関係を教えてくれる人はいないのかね?いや、私は絵よりもこの建物について伺いたいんだよ」
「建築関係についてご説明できるものがおりませんで申し訳ありません」
「いやぁ私はこう見えて設計をやっていてね、まぁ30年くらい前だから、お嬢さんが生まれる前だからね知らないだろうがね」
「あはは、そんな、生まれてますよ」
「おお、そうですか、お若く見えるからてっきり30歳くらいかとおもったよガハハ」
「いやですわご冗談をウフフ」
気持ち悪い会話
すんのは自由だけど静まり返った美術館のロビーでするこたないだろうよ
あんたに一村の力強さや繊細さは分からんだろうさ
入場したら、案の定作品なんかほとんどみてないスピードで我輩を追い抜いてとっとと出て行っちゃったよ
何しに来たんだよおじさん
自分はあんなじいさんにはならないぞ
というおはなしでした。
おしまい。